警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
 連日帰りが遅かったのに、さらに泊まり込みなんて、心配でたまらない。
 警察官の……彼の妻になったら、しょっちゅうこんな思いをするのだろうか。

「え、ちょっと待って、今何考えた?」
 愕然とするとともに急に動悸がした。

 彼の妻になったら、なんて。ありえないのに。
 だが、いったん考えてしまったら、脳が勝手に想像をふくらませてしまう。
 白よりグレーのタキシードが似合いそうだとか、警察官だと新婚旅行は海外には行けなさそうとか。

 私って、なんでこんなに単純なんだろう。
 ちょっと口説かれたくらいでその気になって、妄想して。
 彼がいたらいたでどきどきさせられて、いなくてもどきどきさせられて。

 彼の予想通りの結果になりそうで癪にさわる。
「早く仕事を見つけて出て行かなくちゃ」
 呟いて、スマホで求人を検索した。





 翌日の夜、彼が帰ってくると小夜歌は急いで玄関へ出迎えに出た。
「おかえり!」
「……ああ」
 暗く疲れた顔で、彼は答える。

「ごはん、簡単だけど作るね。先にシャワー浴びて来て」
「……すまない」
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