警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「通り魔だと思ってたから言わなかったわ」
「犯人も通り魔に見せようとしたんだろう。服装はテレビでも報道されていた」
 駅前からの防犯カメラを確認していけば小夜歌を襲った人物の映像もあるだろうし、それを使って容疑者として挙がっている人物との歩容認証をおこなえば相違があることがわかるだろう。だが、その結果を待つには何日もかかる。

「捜査一課に君のストーカーがいたことを伝えて浦岡を調べてもらう」
「通り魔で忙しいのに……ごめんね」
「謝るな。君は被害者なんだ」
 真玄は優しく彼女の頭を撫でる。

「犯人はすぐに捕まえる。必ず」
 彼の言葉に、小夜歌は黙って頷いた。





 真玄はすぐにストーカーの存在を平世に知らせた。
 殺人、強盗、通り魔などの凶悪事件は捜査一課の担当だ。
 今回の彼女の事件は一連の通り魔との関連が疑われているため、所轄署ではなく捜査一課が動いた。

 真玄は上司の許可を取り、小夜歌を家まで送ってくれることになった。
 黒塗りの覆面パトカーの後部座席に乗せられ、運転席には真玄が座る。
 車を出してから、真玄は小夜歌に説明した。

「平世たち捜査一課が浦岡の自宅に向かった。犯行直後で興奮状態のはずだ。聞いた限りの人間性では、かまをかければすぐに自爆して逮捕できるだろう」
「だけど……」

「なにか気になるのか?」
「確かに、あの人が犯人だと言われたらそんな気もするんだけど……怪しい人がいるからその人が犯人だと思うのって、それは先入観ではないの?」
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