警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「いらねえっつってんだ!」
 浦岡の怒声に、真玄は息をついた。

「まずは話をしよう。落ち着いてくれ」
「ふざけんな! 俺を捕まえる気だろ!」
「それは誤解だ。ああ、みんな少し下がってくれ」
 真玄が言うと、周囲の警官たちが数歩ほど下がった。

「これで話がしたいだけだとわかってもらえるか?」
 真玄は一歩、浦岡に近づく。眼鏡のレンズが外灯の光を受けてきらりと光った。

「話なんかねーよ!」
「君の純愛には頭が下がるよ。それほど彼女を思っているとは、すばらしいな」
 真玄の言葉に、浦岡は意外そうに鼻に皺を寄せた。

「お前なんかとは比べ物にならん」
「そうだな、君は男の中の男だ」
「なんだよ、急に態度を変えやがって」
 浦岡がうなる。

 小夜歌もまた戸惑った。なんで急に褒め殺しなんだろうとは思うが、なにか計算があるに違いない。実際、浦岡の怒りが先ほどよりは軽減されている気配がした。

「今時なかなかないぞ、それほどまでの愛を持てる人は」
 じり、とさらに真玄が距離を詰める。

「なにが目的だ?」
 怪しんだ浦岡が真玄に言う。
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