警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる

***

 翌日の新聞には通り魔逮捕か!? との字が躍った。
 警察は詳しいことを語っていないと言いながら、通り魔が逮捕されたかのようにニュースが流れていた。

 女性が切り付けられた事件で犯人を逮捕。警察はこれまでの通り魔事件との関連を慎重に調べている。
 それだけのことなのに、世間はもう通り魔が逮捕されたかのような安堵感に包まれつつあった。
 彼はその空気感にひどく腹を立てた。

「なんでだよ!」
 散らかった部屋にはゴミも散乱していて、パソコンにはネット掲示板が映し出されている。
「俺がやったのに、どうしてほかのやつが!」

 彼は女性が許せなかった。
 女性たちはずっと自分の存在を無視して、自分にはなにもしてくれない。
 見た目がいい男ばかりをちやほやして、平凡な自分は無視されてばかりだと思っていた。

 実際には、話しかけられても彼が無視したり文句を言ったり、何日もお風呂に入らないせいで避けられたりしているだけなのだが、彼自身はそのことに気がついてはいない。

 見た目がいい男をちやほやしていると思っているのも錯覚だ。あたりさわりない世間話をしているだけでも、彼には女性が男性をちやほやしているように見えていた。

「だから俺が、罰を与えてやったんだ」
 通りすがりに若い女性を狙って切りつける。
 悲鳴をあげるさまはひどく気持ち良かった。
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