警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「な!?」
 慌てて逃げようとするが、後ろにも数人の男が立ちはだかる。

 戸惑ううちにも後ろからナイフを持った手を掴まれ、ひねりあげられる。
 痛みに手からナイフが落ちた。

「ナイフを人に向けた。銃刀法違反の現行犯で逮捕だ」
 取り押さえたのとは別の男が警察手帳を見せながら言い、日にちと時間を告げる。
 彼はがくりと膝をつき、抵抗をあきらめた。

***

 通り魔逮捕のニュースは翌日には全国を駆け巡った。
 都内に住む無職の男で、年齢は二十九歳、部屋からはさまざまな刃物が見つかり、それらが犯行に使われたとみて捜査が進んでいるという。

 料理を作る片手間に夕方のニュースを見て、小夜歌はほっとしてた。
 逮捕のニュースは朝からテレビで報道されていて、真玄からは今日は早く帰れると連絡が来ていた。

 だから彼のためにおなかに優しい料理を検索して作っていた。
 小松菜と豆腐のあんかけ、和風ハンバーグ、白菜の煮びたしにお味噌汁。
 ごはんをやわらかめに焚いて待った。

「ただいま」
 玄関の開閉の音と共に声がして、小夜歌は急いで出迎えに行く。

「おかえり!」
「ただいま。お土産」
 言って、真玄はケーキ店の箱を小夜歌に突き出す。
< 80 / 87 >

この作品をシェア

pagetop