警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「犯人は自己顕示欲が強いと推察できた。自分以外の男が犯人とされた場合、大人しくしていないことはわかっていた」
「次の被害者が出る可能性があったよね?」

「警察もバカじゃない。ある程度犯人の目星はつけていた。今までも犯行前にはそれを匂わせる書込みがあった。報道後のネットの書きこみを監視し、文章の解析(テキストマイニング)やIPアドレスから目星をつけてきた男と書込み主が同一だと確認。その後、男を見張り、尾行した。女性警察官がスーツで通りがかった際に男が犯行に及んだため、現行犯逮捕した」

 言葉では簡単に言っているが、実際には綿密な計画が練られていたのだろう。でなければ日本の警察がそんな博打に打って出るわけがない。

 詳細をきく気にはなれなかったが、一つだけ気になって尋ねる。
「それ、おとり捜査なんじゃないの? ダメなんだよね?」
 日本では認められないとなにかで聞いたことがあるような気がするのだが。

「法律で禁止されていない。今回はパトロールをしていた女性刑事が偶然にも襲われ、居合わせた警官が逮捕した。それだけのことだ」
 真玄はしれっと言い放つ。
 小夜歌は呆れた。今の今、おとり捜査をしたかのような発言をしていたのに。

「今の、私に話していいことなの?」
「君のおかげだから、今回は特別だ」
 他言するなと言われたのだとわかって小夜歌は頷く。

「君を利用した。怒っているだろう」
「ぜんぜん」
 断言する小夜歌に、真玄は軽く目を見開く。
< 83 / 87 >

この作品をシェア

pagetop