警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「お母さん、なの?」
「ああ」

「亡くなったんじゃ?」
「いや、ぴんぴんしてる。母は元本部長だから俺を部下扱いしてきてめんどくさいときがある」

「じゃあなんで遺産なんて言ったの?」
「そうだったか? 生前贈与だったんだが」

「騙された」
「誤解を招く言い方であったことは認めよう。だが、騙してはいない」

「ああもう、めんどくさい人」
 小夜歌はしょっぱく顔をしかめる。
「なんでこんなめんどくさい人を好きになっちゃったんだろ」

「それは聞き捨てならない」
 真剣な顔で言う彼に、小夜歌はムッとする。

「なによ」
「もう一度言ってくれ」

「めんどくさい人!」
「そっちじゃない。俺をどう思ってるって?」

「え……」
 改めて言えと言われると、なんだか照れてしまう。

「どのみち言うことになるんだ。さっさと言ってしまった方が効率がいいだろう」
「そういう雰囲気のないこと言わないで」

「だったらどうしたらいいんだ」
「……頭のいいプロファイラーなんでしょ。自分で考えてよ」
 小夜歌の言葉に、彼はふっと笑った。
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