ロマンスに心酔



きょうはわたしリクエストの、だいすきな生姜焼きをつくってくれるみたい。

お手伝いを買って出たけれど、バースデーガールは休んでて、と断られた。


テレビを観ながらだらだらしていると、いい匂いが漂ってきたので、素早くご飯をよそいにいく。


「せんぱい、どのくらい食べますか?」


「んー、さなのお任せ盛りで」


「了解しました!」


お付き合いを始めてから、せんぱいは自然に“さな”と呼ぶようになった。

あまりに自然すぎて赤面する暇もなかった。

しかし、わたしは相変わらず“せんぱい”呼びである。

練習してるんだけど、恥ずかしさと緊張でなかなか呼べそうにない。


ご飯をよそい、生姜焼きとともにテーブルに並べる。

缶ビールで乾杯し、いただきますをした。

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