きっとそれは幸せな夢だった

「じゃー、そろそろ行くか。あんま受験生の勉強の邪魔するわけにもいかないしな。」

「邪魔なんて思ってないですよ。いいお店教えてくれて、ありがとうございました。」

「こっちこそ、昼飯付き合ってくれてさんきゅーな。」


私よりひと足先にレジカウンターに向かう先生の背中を
慌てて追いかけると

お財布を出す間もなく会計は済んでいた。


「お金、悪いです…!」

「高校生が何言ってんの。これくらい払わせてよ。てか俺が誘ったんだし、ね?」

「…………わかりました。」


そう言われてしまったら何も言えなくて

私は素直に、ご馳走様でした、と頭を下げた。

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