ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「……ローストビーフって、自分で作れるの?」
「はい、作りましたよ。別に難しくないですし」

 でも焼き加減とか、いろいろ繊細そうなイメージなんだけど。私は料理が苦手だから、そう感じるだけ?

 ローストビーフ以外にも、食卓には野菜たっぷりのサラダとポタージュ、そして焼きたてパンが並んでいる。もしかして、パンも手作りなのかしら。

「このパンも、ガクくんが作ったの?」
「米粉を買って、自分で生地から作って焼きました。それとカボチャが美味しそうだったので、ポタージュにしてみたんです」

 やっぱり、ガクくんはすごい。安易に既製品を使わないし、手作りできるものは、基本的に全部自分で作ってしまう。サラダにかかっているドレッシングも、いつもお手製のもの。

 もちろん私の体のことを考えてくれているのもあるだろうけれど、彼自身が楽しんでやっている気がする。

「なんだか、料理スキルがどんどんレベルアップしていない?」
「時間とお金に、余裕があるからですね。彩女さまさまって感じです。さ、食べましょー!」

 赤ワインを開けながらガクくんが微笑む。本当に、準備がいいわね。

 促されて、まずはカボチャのポタージュをいただく。とても滑らかで、カボチャ本来の甘さが口いっぱいに広がる。
 あぁ、やっぱりガクくんの料理は最高。
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