ワケありニートな年下ワンコを飼いました
それが僕の愛し方
 会社のリフレッシュルームから見下ろす景色が、華やかに色づいてきた。

 もう4月も中旬に差し掛かっている。桜は散ってしまったけれど、その前にガクくんとお花見ピクニックが実現できて、とても嬉しかった。

 最近は心の距離が近くなって、一緒にいることが前よりも自然になっている気がする。

 出会いから5か月。彼と過ごす、ふたつめの季節。これからもひとつずつ積み重ねて、たくさんの思い出を作りたいな。

「なるほど。つまり、ラブラブってわけね」

 マティーニをひと口飲んで、凛子は満足そうに頷いた。

「ラブラブって表現は……少し、違和感あるんだけど」
「じゃあ、アツアツ?」
「それもちょっと」
「いや、ラブラブでアツアツですよね。彩女さんとガクは」

 カウンター内でグラスを磨くマスターの声が割り込んでくる。
 そして凛子の隣では、凌也が笑みを浮かべていた。

 今日は金曜日。凛子たちとスケジュールが合ったから、久しぶりに三人で食事へ行って、そのあと初めてMISTEROへ連れてきた。ふたりに、ちゃんとガクくんを紹介したかったから。

「ラブラブでアツアツというか……そういう、燃え上がる感じではないのよ」
「あら、そう~? 十分、燃え上がっている気がするけど」
「で、肝心の王子様はどこだよ」

 凌也が店内を見回す。なによ、王子様って。
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