ワケありニートな年下ワンコを飼いました
 なんだか気分が高揚している。金曜日だからかな。

 プロジェクト期間中で仕事は相変わらず忙しいけれど、クライアントへの中間報告が終わった直後だから、今日は少しゆとりがある。早く退社できそうね。

「上條さん、なんだか今日は晴れやかな顔をしていますね」

 出社すると、井上さんにそう言われた。私って顔に出やすいタイプなのかな。ガクくんにも「分かりやすい」って言われているし。

「占いを見たら、かに座が2位だったの」
「えー、占いを見るなんて、ちょっと意外です」
「そうでしょ? そんな気持ちになるなんて、自分でもビックリよ」
「最近の上條さん、公私ともに充実しているんだなぁって感じますよ。お弁当を届けに来ている彼と、順調なんですね」

 出版社と私の会社が近いこともあって、ガクくんがお弁当を届けに来る機会は結構多い。だから一部の人にはその姿を目撃されていて、井上さんもそのひとりだった。

「献身的な彼ですよね。とってもお似合いですよ」
「ふふ、ありがとう」
「私は、また明日婚活パーティーに行ってきます。今度こそ、いい人と出会える気がするんですよね。前は大ハズレでしたけど」
 
 相変わらずエネルギッシュだわ。彼女のポジティブさは、いつも周りをいい方向へ引っ張ってくれる。
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