ワケありニートな年下ワンコを飼いました
 そして、翌日の日曜日。

 午前中にサービスルームの段ボールを片付けたあと、食材とガクくん用のあれこれを買いに出かけた。

「愛車がクラウンだなんて、めちゃくちゃ渋いですね、彩女さん」

 ガクくんは助手席のシートを少し後ろに倒して、完全にリラックスモードだった。

「休日しか乗らないけどね。運転は得意だから、安心して」
「はーい、お任せしまーす」
 
 家出状態の彼の荷物は、数枚の洋服と最低限の日用品を詰め込んだバックパックひとつだけ。
 これから寒くなるというのに冬用のアウターを1着も持っていないというし、必要なものをいろいろと買わなくちゃいけない。

「ガクくんは、普段どこで服を買うの?」
「ん~……特に、こだわりはないですね。手頃で着回しできて長く着られるものなら、なんでも」
「そんな都合のいいもの、ある?」
「ありますよ。最近の服は、プチプラでも優秀ですから」

 いまの若い世代は、ブランド品に興味がないという子が多いらしいけれど。やっぱりガクくんも、そんな感じなのかな。

「彩女さんは、休日でも気を抜かないファッションですよね。昨日もカッチリしていたし」
「……違うのよ。私、センスがないの。だから雑誌に載っているファッションを、そのまま真似しているだけ」

 素直に白状してしまった。
 一緒に住んでいたら必ずボロが出るし、部屋の状態を見られてしまったガクくんには取り繕う必要なんてないから、いいんだけど。
< 41 / 278 >

この作品をシェア

pagetop