冷血悪魔な社長は愛しの契約妻を誰にも譲らない
「ちゃんとプロポーズできていなかっただろう。相談したら、ここでやれと言われた」

 真顔で説明してくれた藍斗さんは、まだ膝をついたままだ。

 慌てて指輪を受け取り、少し考えてから藍斗さんを抱き締める。

「私の知らないところで、優陽とサプライズを計画するなんてずるい」

「ずるいと言われてもな」

 藍斗さんが立ち上がり、改めて私の手から指輪を取る。

 そして、左手の薬指にはめてくれた。

「これからずっと、お前は俺の妻だ。幸せにしてやる」

「うん、一緒に幸せになろうね」

 優陽の結婚式に来たはずが、思わぬ主役になってまだ現実感がない。

 藍斗さんのキスが落ちると、さらに拍手が大きくなった。

 薬指を飾る指輪の感触にはまだ慣れない。

 いつかこれが当たり前になる日が来るのだと思うと、うれしかった。


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