冷徹無慈悲なCEOは新妻にご執心~この度、夫婦になりました。ただし、お仕事として!~
初めてより、二度目のあの日より……今日が一番、このキスする距離にドキドキする。
(あぁ。どうしようもないほどに、私は櫂さんを愛してる)
「じゃあ、行こうか」
艶のあるブラックスーツに深紅のネクタイ。いつもとは違う、オールバックに撫でつけたヘアスタイルも新鮮でとても似合っていた。
「はい」
壊れそうに高鳴る自身の心臓の音を聞きながら、咲穂は彼の手を取った。
今夜の会場は、MTYジャパン本社と同じ丸の内エリアにある高級ホテル。
パーティー開始まであと一時間ほどあるが、バンケットルームの前はすでに大勢の人々で賑わっていた。主要取引先などの業界関係者、宣伝のために呼んだモデルやインフルエンサーたち、そしてメディア関係者。
櫂が姿を現すと、その場の全員の視線がいっせいにこちらを向く。
「おっ、来たぞ! 美津谷櫂だ」
「一緒の女性、例の偽装結婚の相手か?」
好奇の視線と嘲笑が咲穂にも注がれる。そのすさまじい威圧感に、咲穂は一歩あとずさる。そんな咲穂の背を櫂の大きな手が支えた。
「大丈夫だ。堂々と顔をあげていろ」
櫂は咲穂の手をギュッと強く握り、人々の輪のなかに進んでいく。群がるマスコミを前にして櫂は大きくひとつ深呼吸をした。それから、まっすぐに前を向く。
「今日はお集まりいただき、ありがとうございます。最初に私から、みなさまをお騒がせしている記事について説明させていただきたいと思っています」
これだけマスコミが集まっている以上、知らぬ存ぜぬを貫くのは無理だろうと思っていたけれど……こんな記者会見みたいな形を彼が想定しているとは思っておらず、咲穂は驚く。
(あぁ。どうしようもないほどに、私は櫂さんを愛してる)
「じゃあ、行こうか」
艶のあるブラックスーツに深紅のネクタイ。いつもとは違う、オールバックに撫でつけたヘアスタイルも新鮮でとても似合っていた。
「はい」
壊れそうに高鳴る自身の心臓の音を聞きながら、咲穂は彼の手を取った。
今夜の会場は、MTYジャパン本社と同じ丸の内エリアにある高級ホテル。
パーティー開始まであと一時間ほどあるが、バンケットルームの前はすでに大勢の人々で賑わっていた。主要取引先などの業界関係者、宣伝のために呼んだモデルやインフルエンサーたち、そしてメディア関係者。
櫂が姿を現すと、その場の全員の視線がいっせいにこちらを向く。
「おっ、来たぞ! 美津谷櫂だ」
「一緒の女性、例の偽装結婚の相手か?」
好奇の視線と嘲笑が咲穂にも注がれる。そのすさまじい威圧感に、咲穂は一歩あとずさる。そんな咲穂の背を櫂の大きな手が支えた。
「大丈夫だ。堂々と顔をあげていろ」
櫂は咲穂の手をギュッと強く握り、人々の輪のなかに進んでいく。群がるマスコミを前にして櫂は大きくひとつ深呼吸をした。それから、まっすぐに前を向く。
「今日はお集まりいただき、ありがとうございます。最初に私から、みなさまをお騒がせしている記事について説明させていただきたいと思っています」
これだけマスコミが集まっている以上、知らぬ存ぜぬを貫くのは無理だろうと思っていたけれど……こんな記者会見みたいな形を彼が想定しているとは思っておらず、咲穂は驚く。