白雪姫は寵愛されている【完】


お…怒られてます…。

三人からの圧にお構いなしの仁くん。


昴くんが仁くんの胸倉を掴んでる。


「あ、あの…!」

「へぇ…俺の”妹”に、なぁ?」


…え?


朔也くんが言った言葉。
目を見開く。


今、白雪じゃなくて…妹って。


視線に気づいた朔也くんが顔を逸らす。



「…認めたわけじゃないし、諦めきれたわけじゃない。まだ白雪が好きだし、愛してる。ただ…俺にはああやって…、泣いてくれないだろ」



私の顔を見てすぐに顔を逸らした。



「言っておくが、今も俺は白雪の事が好きだ。変わらない。でも…もう白雪が嫌がる事はしない。俺は…白雪の”兄”だから、ね」



頭を撫でる朔也くんを見て、涙を堪える。


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