白雪姫は寵愛されている【完】
や、やだ。
いやだよ…!
怖い、助けて。
風で涙が横に落ちていく。
怖くて怖くてたまらなかった。
「っっ!!!」
「そーら!捕まえた!」
グイッと引っ張られた髪。遠慮なく引っ張られていてすごく痛い。時々髪が抜ける音がする。
「い、たっ…!」
「たくっ!逃げられると思ってんのかよ!」
投げ飛ばされて倒れると私の上に一人の男子生徒が跨った。その手にはスマホ。それに向かって、誰かと話すような素振りをしている。
「今からこのモサ女犯しまーす!」
「やべぇ!めっちゃコメント来てるわ!」
満面の笑み。そこにいる全員スマホに向かって笑っている。
「安心しろよ!サツにはバレねーし!学校の奴等しか見れねーからさっ♪」
どういう、こと?
…学校内で配信しているってこと?
だからそんなに笑顔なの?
どうして…どうして、誰も助けてくれないの…?
「おい見ろよ!この女、泣いてやがる!」
「うわ~キモ~」
知っています…そんな事は自分が一番…。それなら……それなら、こんな事しないでください。
私の事なんて放っておいてください…。
お願いだから─────…!
「そんな事より、早くしろってよ」
「あーそうだな。時間なくなる前にさっさと終わらせようぜ」
ワイシャツのボタンに手を掛ける。
私はぎゅっと目を瞑った。