誓約付き!?期間限定の同居生活~不仲なはずの狼系ドクターは、義妹を寵愛する
「お父さんが・・・私、お父さん似らしいです」
「いいお父さんだったんだね」
「とても愛されていたのは、動画や写真で分かります。でも、あまり覚えていなくて・・・」

仕事から帰って来て、私の面倒を見てくれて・・・
私をずっと守ってくれていたお父さん・・・

「お父さんのこと・・・私が泣き虫じゃ無かったらって、ずっと自分を責めても、どうしようも出来ない。それが苦しくて・・・」
つい、誰にも言えなかった、胸の内を口にしてしまった。

「美来?お父さんは幸せだったと思うよ。仕事で疲れた心を、美来が癒やしていたと思う。仕事で疲れていても、美来の笑顔が救いだったはずだから、自分を責めるな」
「うん・・・ありがとう、先生」
ずっと自分を責めてきた。お母さんに申し訳ない気持ちも。
先生の言葉に、救われる。

「我慢しなくていいんだ。悲しい時は泣いたらいい」
大きな手で頭を撫でられ、先生の優しさに触れすぎて、涙が溢れてきた。
こんなに優しくされたら私・・・

「兄として、出来る限りの相談は乗るから」
その言葉が、私を現実に引き戻す。

そうだ・・・先生は、平等に皆に優しい。
私は、特別じゃ無い。ただ、義理の妹になっただけ・・・
「はい、お願いします。私、顔洗って来ますね」
期限付きの同居で、私達は家族だ。そう、言い聞かせながら、洗面室に向かった。
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