誓約付き!?期間限定の同居生活~不仲なはずの狼系ドクターは、義妹を寵愛する
昨日、案内してもらったから簡単だ。
確か、エレベータを降りて、長い通路を歩いて行って・・・
行けば思い出すし、案内版も出てるだろうし、大丈夫!と思っていたけど・・・

おかしい・・・
ここは、昨日見た所と風景が違う。
間違いなく、長い通路の後、右に曲がって・・・
あれっ?左だった?どっち?
うろうろしながら時計を見ると、もう10分も経っている!急がないと!

慌てて駆け出して、角を曲がろうとした時、誰かにぶつかった。
「あっ!すみません!」
ぶつかった人は、涼しげな顔つきで、ドラマ撮影のイケメン俳優かと思うような容姿に、紺のスクラブと白衣を纏う男性・・・
こんなにカッコいいドクターがいるんだ・・・

「君はこの病院の関係者か?」
見惚れてボーッとしていると、
「聞いてるのか?」
ドクターの鋭い視線と冷たい声に、我に返った。
「は、はい、昨日からお世話になっています、事務部で」
「なら、今すぐ退職届を出して辞めることをお勧めするよ」
「えっ?」
「今、俺にぶつかったな?」
「急いでまして、申し訳ありません」
「だから、辞めろって言ったんだ」
蔑むような目で、冷たく押し殺した声に、ビクッとした。
「もし、相手が俺じゃ無く、関係者以外だったらどうする?」
「えっと・・・」
「ここは、疾患や怪我をした人がいる病院だぞ?特に病棟は、入院中の人がいる場所なんだ」
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