誓約付き!?期間限定の同居生活~不仲なはずの狼系ドクターは、義妹を寵愛する
「ただいま」
「お・か・え・り」
玄関を開けると、仁王立ちしている天真先生がいた。
「な、何ですか?」
「遅かったな?」
「はい、今着てる服、貰っちゃいました。これ、預かって来ましたよ」

荷物を受け取った先生は、私を見ても、何も触れてくれない。
『よく似合ってるね』とか、『その化粧と髪型、いつもと違って可愛いよ』とか・・・
もっと、ビックリしてくれると思ったのに・・・

「どうして俺が美来を見て、ビックリしないのか?と思ってるんだろ?」
「えっと・・・はい・・・」
私ったら、顔に出てたのかなぁ。
焦って隠すように頬に手をあてると、先生は黙ってスマホを操作し、私に画面を見せた。

い、いつの間にこんな写真!
先生がゆっくり画面をスライドすると、隠し撮りされた写真が!

「もう、知ってたってことですね・・・」
「随分と楽しそうだな。まぁ、それはいいとして・・・他に報告することは?」
「他に?無いですけど?」
「告白されたことの報告はしないのか?」
「こ、告白なんてされてません!あれは、試されたんです!」
「試された?」
「友人の彼女が浮気性じゃないかですよ。もちろん、その手には乗りませんでしたから!」
私が得意げな顔をしていると、
「はぁ・・・怒る気もしない」
ため息をついて、ソファに座った。

「あっ、私、化粧落としてきますね」
慌てて洗面室に行こうとすると、先生に手を掴まれた。
「そのままでいいよ」
「似合って・・・ますか?」
「凄く似合ってる。綺麗だよ、美来」
ゆっくりと手を引かれて、隣に座ると、
「見せたい物があるんだ」
松木さんから預かった小さな紙袋をテーブルにおいて、先生は中に入っていた、小さな箱を取り出した。
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