絶え間ない心変わり
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秋の終わり
冬のはじまりの頃
その色の鮮やかさで
忙しなく歩く人の足さえも止めさせる花
ブーゲンビリア
美しく強い色を放つことから
花言葉は情熱的であることが多い
ただ僕の場合
赤やピンクの派手な色にはあまり興味がなく
ブーゲンビリアを部屋に飾る時は白を選ぶ
エーゲ海のビーチ沿い建つ
純白の家々のような
太陽を跳ね返し
強い光で晴れやかさを表現したような
『白』
この花が持つ白が僕は好きだと思った
海外では「美しい日」という意味を持つらしい
なるほど
どんな過去も白く美しい日となる
あの人の純白に涙した日も
過ぎてしまえば、美しい日……だ
白の花を部屋に飾っても
さほど胸が痛まないのは
僕の中でその思い出が
全て過去になって
最高に美しくなったからなのだと
いまさらに気づいた
***
私のイラストにつけられた、河岸さんの書いたポエム。
(本当に彼が書いたのかなあ?)
そう疑ってしまいたくなるほど、彼の書く文章はロマンチックだ。
コラムを書く時はもう少しドライだけれど、こういうポエム風なものには甘い空気を漂わせる。
(「あの人」っていうのは、昔の恋人かな)
純白って表現しているのは、花嫁姿なんじゃないだろうか。
「ブログの頃から変わってない。この人の文章好きだな」
本人の性格がどうであっても、内側に秘めた世界観が私は好きなんだと思う。
(やっぱり、勇気を出して今度は私から誘ってみようか)
とはいえ、聡太から助言されているのを実行するかはまだ迷いがある。
彼が言うには、誘うときは『相談がある』と言えいうのだ。
しかもその内容は『恋愛相談』で、聡太の存在を仄めかすといい……と。
どういう意図があるのかと尋ねても、別に意図はないという。
とにかく河岸さんに夢中なのではない、ということを主張した方がいいらしい。
(またわけがわからなくなってきた)
好意があるのは河岸さんなのに、別の人を好きだと相談するだなんて。
(どれだけ嘘を重ねればいいのよ)
でも今はどうしても聡太の助言が必要だ。
なにせ相手は百戦錬磨(だという噂)の、経験値豊富な男性なのだ。
やっぱり今は聡太の提案通りにしてみるしかない。