推しにおされて、すすむ恋


カレーを食べ終え、ライブ配信が終わった後。
ヤタカが「そう言えば」と、皆を見まわす。


「俺らって同じ学校なのは知ってたけど、こうやって会うのは初めてだろ?なんとなく互いを知ってると思うけど、せっかく集まったから自己紹介しようぜ」
「(え、自己紹介⁉大丈夫かな……)」


するとヤタカと目が合う。
ん?いま一瞬だけヤタカの目が細くなったような……気のせい?


「じゃあ俺からな。
ステラと同じ、三年C組。
森(もり)武流(たける)。

動画の通り、得意科目は社会。今年受験生だが、国語以外の科目もイケるから、勉強面に関して不安はない。だから今までと変わらず動画を撮っていくつもりだ。よろしくな」


〝ステラと同じC組〟!
ヤタカから思わぬ情報をもらい、心の中でガッツポーズ!

せっかく貰った情報を忘れない内に、早めに自己紹介しよう!


「次、私!三年C組。
小鈴(こすず)つむぎ。
得意科目は国語。よろしくね」


するとリムチ―から「ねぇ」と、質問が飛んでくる。


「ヤタカが頭いいのは何となく分かるんだけど、ステラはいいの?受験はどうするの?」
「……ん?」

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