「生きること」 続編
あれから1ヶ月後、わたしたちはお腹が目立たない内にと小さな教会で簡単な結婚式を挙げた。
参列者は、岡部さん、外舘先生、板橋先生。
そして、神父さんの代わりは、板橋先生がやってくれた。
「黒木優。」
神父さんの口真似をした板橋先生が言った。
「はい。」
「あなたは、何があっても、どんなときでも、くる実ちゃんを守り抜き、喜びも悲しみも分かち合い、命が尽きるまで愛することを誓いますか?」
「はい、誓います。」
「絶対よ?誓いを破ったら、わたしのグーパンチが飛んでいくからね。」
板橋先生がそう言うと、黒木さんは苦笑いを浮かべ、「はい。必ず誓います。」と言った。
「桐屋くる実。」
「はい。」
「あなたは、何があっても、どんなときでも、黒木先生を愛し続け、喜びも悲しみも分かち合い、何か不満があれば、わたしに報告することを誓いますか?」
板橋先生の言葉にみんなの笑いが漏れる。
わたしは「はい、誓います。」と答えた。
「それでは、誓いのキスを。」
黒木さんは、わたしのベールを上に上げると、わたしたちは見つめ合った。
そして、そっと口付けあったのだ。
それから、わたしたちは黒木さんが人間に転生し、再会した日に入籍した。
結婚指輪も黒木さんには初めてのことなので、一緒に買いに行った。
その頃、わたしのお腹は大きくなり、もう37週で正期産に入っていた。
いつ生まれてきてもおかしくない我が子を待ちわびながら、わたしたちは永遠の愛を誓い、幸せに暮らしていくのだった。
―END―