桜の華 ― *艶やかに舞う* ―
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◇淡井恵子

桃と恵子は中、高と同じ学校に通い仲がよかった。

中学の時は同じクラスにならなかったので見知っている程度だった。

それが同じ高校に進学をし、1年と2年時に同じクラスになったことから
一挙に親しくなった。

そして2年になると同じグループで過ごすようになった。

6人グループでグループ内で桃と恵子にはそれぞれ他に親しい友人がおり、
互いが大親友というのでもなかったがお互い通っていた高校のある地元に
住んでいて卒業後も年に数回の交流は続いており、お互いの結婚式にも
出席し合うというような仲だった。


なので、桃の夫の俊と恵子の面識はすでにあった。

たまたま外出先で桃の母親から桃が切迫流産で入院していることを聞いた日に
フットワークの軽い恵子が桃に会いに来てくれたことがあった。

          ◇ ◇ ◇ ◇


その日、俊も来ていて恵子と俊は産院で再会する形となる。

そして二度目の桃の面会で再度二人が鉢合わせをした日、ふたりは駅前に出て
カフェに入りお茶をして帰った。

この時にふたりはメールアドレスやら電話番号やらの交換をしたのである。
いわずもがなのこと積極的だったのは独身の恵子のほうだった。


恵子が暮らす実家と桃の自宅とは歩いて20分ほどの距離で、そのうち恵子が
俊が一人でいる休みの日に弁当を持って行くようになり、そんな風にして
ふたりの距離が徐々に近くなっていったのだった。


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