熱の城

 確かにタイガーは、なんて言うか、キラキラと素敵過ぎて、思わず、目が奪われるような存在感の持ち主だ。

 わたしとは、きっと住む世界が違う人。

 けれど、今までの当たり前な日常が、色あせて見えてしまうのは、それだけじゃないような気がした。


「―――…で、芽依の方は、どうなの?」

「えっ?」


 一通り話し終わり、満足したヒロキが、わたしの番だよ、とばかりに聞いてくる。


「……わたし? 聴いて、わたしはね、今度メチャクチャ忙しい人の補佐になっちゃったんだよ」

「なんだ、芽依も大変だなぁ」


 嬉しそうに、目の前のハンバーグを口にして、わたしの話にリアクションするヒロキの笑顔。

 うんコレが、たぶん地味で平凡なわたしの、日常と言う名の幸せ……。


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