熱の城

 抵抗出来ないくらい強い力で組敷かれ、いきなりこんな事、信じられない。


「……っ」


 彼の与えてくる享楽に、頭の中が麻痺して、思考力が、どんどんと無くなってゆく。


「すずき、さん、……お願い」


 止めてもらわなくちゃ。

 何もかもこの快楽に塗り潰されて、どうでもよくなってしまう前に……。


「藤乃っ……」


 熱い吐息が耳にかかる。深く、強く、わたしに繋がろうとする彼の熱に、悲鳴にも近い声を抑えることが出来ない。

 やめて……、お願いだからこれ以上、あなたの熱で、わたしを焦がさないで?


「……す、ずき、さん」

「藤乃、……俺を、選んで?」

「……っ!?」


 ダメッ

 もうダメ、なの……。

 しがみつく腕も、KISSを求める唇も、すでに言い訳できないくらい、あなたの熱で焼かれてしまったのだから。



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