熱の城
力強いタイガーの腕の中で、聴こえる、速い胸の鼓動。彼の奥にある、強い熱の城を感じた。
「……」
同じならいい、この苦しいくらいの熱い想いが、あなたと一緒なら嬉しい……。
好き……、鈴木さんが、好き。
きらきらとした自信のあるあなたに、遠目で憧れていた。気付いたら補佐になっていて、抗えないくらい強引な、彼の熱に焼かれてしまった。そして今、こんな想いを感じているだなんて……。
「このまま、藤乃をもらって行くよ?」
「……っ」
低くかすれたタイガーの声に、胸の奥がジッと焦げる。
熱にのぼせたまま、鈴木さんの胸の中、ギュッと彼の胸元のシャツをつかんで、わたしは、彼の胸に顔を埋めるようにゆっくりと頷いた。
fin