空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
「凌守さん、好きです」

 溢れる思いのままにそう零すと、彼はこちらを振り返る。優しい、大好きな笑みを浮かべていた。

「俺もです。愛しています、海花さん」

 その言葉に、胸がときめき、締め付けられる。
 あんなに苦手で怖かった海の近くで、こんなに幸せな気持ちになるなんて。

 いつでも私を守ってくれる、助けてくれる大好きな人。彼は、優しくて強くてかっこいい、空飛ぶ海上保安官。
 そんな彼と共に歩む未来を想像しながら、私は彼の頬に口づけた。

 私は海辺のこの街で、彼を支えて、支えられながら生きてゆく。

【終】
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