空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
食事を終え、店主さんにお礼を伝えると、私たちはカフェを出た。
昼下がりの公園は、子どもたちが元気に走り回っている。まだ暑さは残っているが、真夏を通り越したこの季節は風があり、特に海辺のこの公園は潮風が気持ちいい。
私たちは公園の中を通って、海辺の遊歩道に出た。その間、凌守さんは自然に私の右手を握ってくれた。
波の音がする。それが、怖さよりも懐かしさを連想させる。海辺にいるのに、こんなに穏やかな気持ちになれるのは、隣にいてくれる彼のおかげだろう。
やがて、レンガ造りの遊歩道が終わりを迎える。ここから先は、砂と石の入り混じる砂浜、通称マルマロスビーチだ。
公園に近いこの辺りの浜では、バーベキューを楽しむ家族連れが何組かいるが、その奥には鉄骨の建物が見えている。
あそこは、東海林さん夫婦も勤める漁業組合の市場だ。市場の向こう側には、小さく漁港も見えている。
「だいぶ慣れてきたみたいですね」
「はい、ありがとうございます」
レンガの道の最後でそう言われ、私は凌守さんに頭を下げた。
昼下がりの公園は、子どもたちが元気に走り回っている。まだ暑さは残っているが、真夏を通り越したこの季節は風があり、特に海辺のこの公園は潮風が気持ちいい。
私たちは公園の中を通って、海辺の遊歩道に出た。その間、凌守さんは自然に私の右手を握ってくれた。
波の音がする。それが、怖さよりも懐かしさを連想させる。海辺にいるのに、こんなに穏やかな気持ちになれるのは、隣にいてくれる彼のおかげだろう。
やがて、レンガ造りの遊歩道が終わりを迎える。ここから先は、砂と石の入り混じる砂浜、通称マルマロスビーチだ。
公園に近いこの辺りの浜では、バーベキューを楽しむ家族連れが何組かいるが、その奥には鉄骨の建物が見えている。
あそこは、東海林さん夫婦も勤める漁業組合の市場だ。市場の向こう側には、小さく漁港も見えている。
「だいぶ慣れてきたみたいですね」
「はい、ありがとうございます」
レンガの道の最後でそう言われ、私は凌守さんに頭を下げた。