空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
 目に入ったのは、海上に停泊しているパーティー船と、その隣に浮かぶ白いボディに〝S〟を横に倒したブルーのデザインの入った船。あれは、海上保安庁の巡視艇だ。

 その上空では、先ほどまで旋回していたヘリコプターがホバリング停止している。船と同じ〝S〟のデザインの他に、水色のラインが入った大きなヘリコプター。あれが、きっと〝みみずく〟だろう。

 ヘリコプターの扉は開いており、そこから身を乗り出すオレンジの人影が見えている。と思ったら、その人影はあっという間にヘリコプターから飛び降り、するするとロープ一本でパーティー船の甲板へ華麗に着地した。

 オレンジの影がヘリコプターから降り船に着地するまで、一秒もなかった。
 思わず息を呑み、その姿をじっと見てしまう。

 見物客からもどよめきが起きる。圧倒されたのは、私だけではないらしい。
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