空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
4 海の中と彼の使命
合同訓練の後、夕方の駅舎。仕事後に凌守さんと会う約束をしていた私は、彼を待っていた。
普段は二十四時間勤務で、午前九時に仕事を終える彼だが、今日は訓練のため日勤のみだったらしい。だったら少しでもと、彼が時間を作ってくれたのだ。
「海花さん」
駅の改札の向こうから、彼が手を振りこちらに駆けてきた。
彼の職場、海上保安航空基地からこちらには車か鉄道でしか来ることは出来ない。国際空港駅からこの駅までは一駅。彼の自宅はマルマロスリゾートの外れにあるから、彼はいつも電車で通勤しているのだそう。
「すみません、お待たせしてしまいました」
「いえ、少ししか待ってませんから」
実際、訓練の後にホテル内での情報共有や案内など、もっと改善できるところを話し合ったりしていたから、あまり待ってはいない。
それに、今は待ち合わせ予定時間より少し前。彼が急いで来てくれたのだと分かって、そのことが嬉しい。
普段は二十四時間勤務で、午前九時に仕事を終える彼だが、今日は訓練のため日勤のみだったらしい。だったら少しでもと、彼が時間を作ってくれたのだ。
「海花さん」
駅の改札の向こうから、彼が手を振りこちらに駆けてきた。
彼の職場、海上保安航空基地からこちらには車か鉄道でしか来ることは出来ない。国際空港駅からこの駅までは一駅。彼の自宅はマルマロスリゾートの外れにあるから、彼はいつも電車で通勤しているのだそう。
「すみません、お待たせしてしまいました」
「いえ、少ししか待ってませんから」
実際、訓練の後にホテル内での情報共有や案内など、もっと改善できるところを話し合ったりしていたから、あまり待ってはいない。
それに、今は待ち合わせ予定時間より少し前。彼が急いで来てくれたのだと分かって、そのことが嬉しい。