尚美~最後のレディース
特攻服に入れる刺繍の見積もりを出してみると、私達は2人共、下にもこだわった為、5万円前後かかる事が判明した。
「とりあえず私が足りない分、立て替えるから、サッサと刺繍に出そうぜ」
部屋に戻ると、真弓が言ってきた。
「いや、いいよ。
借りても返せるのいつになるか分からないし。
上だけならなんとか入れられそうだし、最悪、金文字の部分は他の色にしたり、文字省けばいいから」
「ダーメ。
特攻服は命なんだから、一切の妥協はすんな!
つーか、私に遠慮する根性がムカつく」
「……。」
真弓が初めから私の足りない分を立て替えてくれる気だったのは、お金を手にしても無駄遣いしない生活ぶりを見てて、薄々は感じていた。
だから、私は真弓の気持ちを無駄にしない為、ここは素直に甘える事にした。
「ありがと」
「おう」