華の咲きかた
根元から切られたマフラーに、外側に向かって無理矢理絞られた鬼ハンドル。
前のオーナーは、間違い無く暴走族と分かる汚い改造。
言わずと知れたホンダの名車、
CB400F。
通称、4フォア。
丸みを帯びた独特の形に、圧倒的な存在感。
そして真紅の純正タンクは、見る者を引き込む魔力を秘めた、魔性のバイク。
ホコリが被っていながらも、その存在感は衰える事を知らず、
ここにまた一人、
その魔力に魅入られる者を作り出した。
「あ、美咲、
裏にある単車店に入れたいんだけどよ、一人じゃ持ち上がんねえから来たついでにちょっと手伝ってけよ」
「ええ〜面倒くさ…」
「タバコ一箱で風防付けてやんだから、それくらい手伝えよ…」
「はいはい」
私と沼田君はバイクを取りに店の裏へ向かった。