90'sシリーズ/外伝
危険な街だけど、ここでの生活を始めてから私はまだ危ない目に遭っていない。
その理由は、マックスがギャングと関わりのある人間だから。
「ようマックス、調子はどうだい」
身なりのキッチリした20代くらいの白人。
彼はマックスの常連客。
「最悪だよ、ラリーさん。生ぬるいコーラってのは、喉に張り付きやがる」
「オレにも一本くれよ、あとブルーベリー(大麻)」
「ウォーレン、3グラムのパケ持ってきな」
「OK」
マックスに言われ、売り物の大麻が入ったセカンドバックを取りに、バスケットリングの方へ走り出す最年少のウォーレン。年は私の一つ下。
「ようエレナ、ダンクは出来る様になったか?」
『叩き込むイメージは完璧よ。あとは身長が6フィートになるのを待つだけね』
「ならタバコは吸わない事だな。大麻もやめとけよ、ハンバーガーが旨くなって横に伸びちまう。
6フィートあってもバックボードにすら手が届きませんじゃ話にならねえ」
『どっちもヤラナイわ。煙りは嫌いなの。窓を開けれない両親のせいで、いつも家の中が煙りで充満してたから、あの頃を思い出す』
「なら、このタバコにも火はつけない方がいいな」
『平気よ。ただ、自分が吸ったらイメージが繋がる様な気がしただけ』