北帝連―Taiju×shinobu編
忍を巻き込んでしまった。
俺が興味本位で暴走族のバイクなんかに触れてしまったせいで、この状況は起きてしまった。
「‥忍‥‥大丈夫か‥」
足を引きずりながらゆっくり近寄ると、忍も何とか起き上がれる様子だった。
「‥ああ、なんともねえよ」
「ゴメンな‥俺のせいで‥」
「別にお前のせいじゃねえよ。
俺の態度が気に食わなかったんだろ」
立ち上がった忍はそういって荷物を取りに歩き出すが、何やら右腕をしきりに気にしている様子だった。
「お前、どうしたんだよ、腕」
「‥ああ、大丈夫」
「大丈夫じゃねえだろ!ちょっと見せろ」
駈け寄って忍のシャツをまくり上げると、右の二の腕から肩にかけて、紫色に腫れあがっていた。
「な‥なんだよこれ‥
折れたりしてないよな‥」
「大丈夫だって、折れてねえよ」
「スグに病院行くぞ」
「いいって。
痛み的にただの打撲だし、この格好で病院に行ったら部活に迷惑かかるかも知れねえし」
「でも‥」
「一日冷やしてみて、まだ痛む様だったら行く」
「‥‥‥」