北帝連―Taiju×shinobu編
次の日になると、忍は学校へ登校してきた。
「忍!大丈夫だったのか!?」
「ああ、なんともねえよ」
「‥良かった」
いつも通り、平然とした感じの忍を見て俺はホッと息を吐いた。
「次の試合もあるし、今週は軽めの練習にしておけよ」
「‥ああ、そうだな。
今週はとりあえず、部活休む」
「え、出ないの?」
「ああ。安静にしてる」
「そっか」
この時、忍の些細な異変に気付いていたのは幼なじみの雅紀だけ。
俺の質問に視線を合わさず答えた忍の心境は、今ならなんとなく理解できる。