御曹司たちの溺愛レベル上昇中
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朝のホームルームから、少しずつ周りを見れるようになって、教室を見渡してみてもあのよそよそしい感じはあまりなかった。
授業毎に変わる先生たちもいつも通りって感じで。颯くんたちが土日の間に何かしてくれたことは明白だった。
そんな中、迫る文化祭についての話し合いが行われ、さまざまな出し物に賛否がとんだ末、わたしたちのクラスはお化け屋敷をやることに。
──長く感じた午前を乗り越え、昼休み。
スマホを見れば、響くんと雪さんから沢山メッセージが届いていて、どちらも心配してくれているメッセージばかり。
しばらく響くんと雪さんに返し、何度かやりとりをしてからお財布とにらめっこした。
迷ったけど、わたしは購買のメロンパンを買うことに。
「残ってるかな」
連絡野やりとり以前に、中々重い腰を上げることが出来ず、だいぶ出遅れているから。
人混みに行くのがどうも……というより廊下にも出たくないと思ってしまっている。
でも行かないと食べれないまま。
よしっ──
「もう購買にメロンパンはないぜ?」
「え?おわっ」
ドン、と置かれた袋にはメロンパンがぎっしり。
思わず顔を上げれば、颯くんは前の席に座ってパンを食べ始めた。