御曹司たちの溺愛レベル上昇中
「響!」
「うわぁーお兄ちゃんこわーい。ってことでじゃ、またねっ」
颯くんが来ると同時に響くんはひらひらと手を振って行った。
「ったく、移動教室でわざわざ寄んなっての」
「響くん、颯くんが席の交渉したの見抜いてたよ」
「げっ……つか、交換したくれたってよくね?もう小柳と俺の席固定にするよう話つけてくっかな」
そんな真剣な顔で悩まなくても……。
でも、近かったら安心感はあるのは確か。
とは思う。少し前のわたしなら。
だけど、今はちょっと……安心しより動揺とか戸惑いの方がまさる気がして。
あまりにも極端な席の離れ方をしてしまったけれど、わたしが落ち着いて考え、過ごすにはいいんじゃないかなって感じてる。
それに……表向き平静を装ってみたけど、響くんの言っていった言葉で、心臓……うるさい。
胸に手を当ててみるまでもないほどに。
なんでわたしが好かれたのか一番分からないの……響くんかもしれない。
「小柳」
「は、はいっ」
「お前、響のこと考えてねぇか?つか、そうだな」
なぜ、こういう時に鋭いのかな……。
「だーめーだ。たまたま来た響のことはポイしろ。今は俺が一番近いんだ、俺のことだけ考えとけ……ばーかばーか!」