御曹司たちの溺愛レベル上昇中



「響!」


「うわぁーお兄ちゃんこわーい。ってことでじゃ、またねっ」


颯くんが来ると同時に響くんはひらひらと手を振って行った。


「ったく、移動教室でわざわざ寄んなっての」

「響くん、颯くんが席の交渉したの見抜いてたよ」

「げっ……つか、交換したくれたってよくね?もう小柳と俺の席固定にするよう話つけてくっかな」


そんな真剣な顔で悩まなくても……。
でも、近かったら安心感はあるのは確か。

とは思う。少し前のわたしなら。
だけど、今はちょっと……安心しより動揺とか戸惑いの方がまさる気がして。

あまりにも極端な席の離れ方をしてしまったけれど、わたしが落ち着いて考え、過ごすにはいいんじゃないかなって感じてる。

それに……表向き平静を装ってみたけど、響くんの言っていった言葉で、心臓……うるさい。

胸に手を当ててみるまでもないほどに。

なんでわたしが好かれたのか一番分からないの……響くんかもしれない。


「小柳」

「は、はいっ」

「お前、響のこと考えてねぇか?つか、そうだな」


なぜ、こういう時に鋭いのかな……。


「だーめーだ。たまたま来た響のことはポイしろ。今は俺が一番近いんだ、俺のことだけ考えとけ……ばーかばーか!」
< 238 / 250 >

この作品をシェア

pagetop