御曹司たちの溺愛レベル上昇中
「ずるい。僕もやる」
「俺も……って、でもいい匂いすんな」
「もう焼き終わる頃なの」
何ってわけではないけど、雪さんと話して決めタイミングよく焼けたのはケーキ。
オープンを開けて、つまようじをさして焼けてるかチェックすれば、バッチリ成功。
「雪さん、いい感じです。取り出して余熱をとりま──」
「待って。熱いし危ないからだめ。でもそばにいて。俺、上手に取り出してみせるから」
ミトンをして雪さんはにこりと笑い、ケーキを取り出す。
その間、何か言いたそうにモゴモゴと口を動かしていた颯くんたち。
「──じゃーん、琉衣ちゃんと一緒に作ったケーキ完成!」
一緒にやりたいと言っていた二人を嫌々と珍しく跳ねのけた雪さんとデコレーションしたケーキ。
クマをイメージして主にチョコ……でコーティングしたのだけど……
「なんか怖ぇの俺だけ?」
「いや、僕もそう思う。多分、雪兄さんの担当した部分が崩れたり目の位置が変な方向見てたりするから」
「え?そう?俺的には百点満点」
クマの顔半分がなだれをおこしかけてる、ような見た目に颯くんと響くんは、眉を寄せる。
正反対に雪さんはもう満面の笑み。