御曹司たちの溺愛レベル上昇中
帰宅して共有ルームに入れば、小鳥遊くんも響くんもソファに。
「おう。遅かったな」
「お帰りなさい」
テーブルにはポテトチップスの袋があった。
御曹司も食べるんだ――
「ただいま。響くん、これお釣りと領収書」
「ありがとうございます」
お金の管理は響くんがかって出たため、響くんから渡されたお金で買い物を済ましたのだ。
わたしは一応、他人だし。
小鳥遊くんは……わすれんぼだし?
雪さんは無理という流れで、響くん。
わたしも小鳥遊くんも反対しないし、むしろ妥当だよね。
わたしはキッチンに買ってきた物をしまいに向かった。
「響、レシート見せて」
「あ、ちょっと……!」
半ば奪うように小鳥遊くんは響くんの手から領収書を取った。
……変なものは買ってないし、大丈夫だ。
冷蔵庫に野菜類をしまっていれば、小鳥遊くんがわたしを呼ぶ。
「小柳ー」
「なあに?」
キッチンから顔を出せば、小鳥遊くんはわたしに領収書をヒラヒラとさせて見せた。
「俺、響の買い物リストの下に書いたよな?」
「あぁ……欲しいもの、いるものってやつ?」
「そう。なのになんだよこれ」
「颯くん、貸して……えっと……」
響くんもまた領収書を確認する。
違う物は買ってないはずだけど――