御曹司たちの溺愛レベル上昇中
返事をすると控えめにドアが開けられ、響くんが入ってきた。
「ちょっとお邪魔しますね」
響くんの手には数種類の教科書にノート。
……まさか、問題をわたしに聞きにきた?とか?
だとしたら絶対無理だ……。
「あぁっと……どうしたの?」
「それが、人がちゃんと教えてるのに颯くんがうるさいから一時的に避難させてもらいたくて。いいですか?」
避難と言っても、自室があるのでは……?
確か勉強は共有ルームでやる、って言ってた気がする。
さて、どうしたものか。
「ついでに琉衣さんがわからない箇所がある際には、僕がお答えできると思いますけど」
──"こいつ俺らの中で一番頭良いんだぜ?"
「お、お願いします……」
テーブルを挟んで響くんと一緒勉強し始めてしばらく経った頃、とうとう問題につまりだした。
──なにこれ、公式使ったのにわっかんない。
ちなみに数学。何でこんなことやる必要があるんだろう、と解く度に思う。