生徒会長に拾われて同居することになりました
「悠斗もいいって言うと思うよ?」


「いやいやいや、さすがにそんなわけには……」


「なに、悠斗のこと好きなん」


「そんなこと……」


がちゃ


廊下で話していると、少し離れたところにあるドアが開いて、その部屋から光が漏れた。


「兄ちゃんさっきからなにブツブツ……っては?」



言うまでもなく、生徒会長の弟参上。


つまり悠斗。



「絃、これからここに住むから」


生徒会長が言った。


今まで名前を呼んでもらえなかったから、名前覚えられていないのかと思っていた。


「いやでもそうと決まったわけじゃ……」


「決まったよ?」


生徒会長がかぶせてくる。


「ふうん……え、いいの?ここで」


「え?」


悠斗の唐突な言葉に驚く。


「なにがあるかわかんないよ?」


「ん?どういうこと?」



地震とか火事の話をしているんだろうか。


それならどこでも一緒じゃない?

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