生徒会長に拾われて同居することになりました
どういうこと?


もしかして幽霊が出る家だったり……!?


「まあいいや。で、本当にここでいいんだな、絃」


「……?うん、逆にありがたいんだけど。なんでそんなこと聞くの?」


ここ以外頼るところがないから住まわせてもらうことになってるのに。


「じゃあいいんじゃない?兄ちゃん、絃の部屋の掃除とかはやってよ?」


「えっいや、掃除なんかしないで大丈夫です、私が……」


私がそう言うと、生徒会長が私の頭の上に手を置いた。


「絃、俺らは大丈夫だから、従っとこ」


そう言って、生徒会長は私の頭をくしゃくしゃ撫でた。


声は出さずに頷いたけど、私、絶対顔赤い。


男の人に触れられることがあんまりなかったから、だと思う。

ましてや頭を撫でられるなんて。



「絃、今更やけど先にいっこ謝っとく。俺ら寝ぼけて迷惑と思うからそんときはごめん。嫌だったら蹴るなり殴るなり落とすなり、なんでもして」


悠斗が階段の前で立ち止まりながら言った。


「えっ……わかった」

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