ミーコの願い事 始まりの章 「ペンタスとヒトデ」
ごめんなさい。前回は声をかけてあげなくて。でも大丈夫よ蘭。貴方もきっと良いデザイナーになれるわ。
だってこんなに頑張っている。楽しんでいるのだもの。
あなたの知らないところで茜とペンタスも応援してくれているわ、それに私だって。
手を添えた事に、蘭は真剣なおもむきから少しの期待を見せている。アドバイスの言葉を待っているようだ。
私は頭に乗せたその手を、ゆっくり橘の文字を指差した。
「発想はいいわ、それは保証する。でも漢字が間違えているみたい、これだと橘の木へんが禾へんになっているわよ」
一瞬和らぐ表情を見せたが、それはすぐさま慌てたものに変わっていた。
どちらの仕草も子供らしく好感が持てる。
「やだー恥ずかしい。いつから勘違いしてたんだろう」
先生は立ち上がり作品を覗き込むと、手を頬に添え喜んでいる。
「でも、プロに褒められるなんて凄いことよ」
側により蘭の背中に手を添えると、守君も近づき三人はデザインを見て喜んでいた。
そんな光景に幻想の茜を加わり、記憶に残る言葉が自然に溢れていた。
「クササン……タンカ」
茜は顔を向け声をかけていた。
「お花はみんな……京子さんのような存在が、近くで咲いてほしいと思うかも知れませんね」
……お花……茜……クササンタンカ。
私は意外な言葉のイタズラに気づかされるていた。
茜は「今頃気付いたのですか?」っと悪ふざけをするようにおどけ、手を振り消えていく。
呆れる気持ちで可笑しくなり喜びが満ち溢れると、今やるべき事が決まったと先生にある提案を持ちかけていた。
「先生、いえ、社長。私この会社で頑張って行こうと決めました」
先生は一瞬「あら」っと驚くように笑い、嬉しそうに言葉を返した。
「どうしたの、急に改まって」
「料理のイラスト頑張って描き上げます。それと私もサポートして蘭を将来デザイナーにさせます」
驚き言葉の出ない蘭に、先生は肩を抱くように揺らし声をかけている。
「よかったじゃない、京子ちゃんに色々教えてもらえるわよ」
沸き立つ中私は、コンテストのチラシを二つに折りたたむと、三人を横目に机横のごみ入れに捨てていた。
だってこんなに頑張っている。楽しんでいるのだもの。
あなたの知らないところで茜とペンタスも応援してくれているわ、それに私だって。
手を添えた事に、蘭は真剣なおもむきから少しの期待を見せている。アドバイスの言葉を待っているようだ。
私は頭に乗せたその手を、ゆっくり橘の文字を指差した。
「発想はいいわ、それは保証する。でも漢字が間違えているみたい、これだと橘の木へんが禾へんになっているわよ」
一瞬和らぐ表情を見せたが、それはすぐさま慌てたものに変わっていた。
どちらの仕草も子供らしく好感が持てる。
「やだー恥ずかしい。いつから勘違いしてたんだろう」
先生は立ち上がり作品を覗き込むと、手を頬に添え喜んでいる。
「でも、プロに褒められるなんて凄いことよ」
側により蘭の背中に手を添えると、守君も近づき三人はデザインを見て喜んでいた。
そんな光景に幻想の茜を加わり、記憶に残る言葉が自然に溢れていた。
「クササン……タンカ」
茜は顔を向け声をかけていた。
「お花はみんな……京子さんのような存在が、近くで咲いてほしいと思うかも知れませんね」
……お花……茜……クササンタンカ。
私は意外な言葉のイタズラに気づかされるていた。
茜は「今頃気付いたのですか?」っと悪ふざけをするようにおどけ、手を振り消えていく。
呆れる気持ちで可笑しくなり喜びが満ち溢れると、今やるべき事が決まったと先生にある提案を持ちかけていた。
「先生、いえ、社長。私この会社で頑張って行こうと決めました」
先生は一瞬「あら」っと驚くように笑い、嬉しそうに言葉を返した。
「どうしたの、急に改まって」
「料理のイラスト頑張って描き上げます。それと私もサポートして蘭を将来デザイナーにさせます」
驚き言葉の出ない蘭に、先生は肩を抱くように揺らし声をかけている。
「よかったじゃない、京子ちゃんに色々教えてもらえるわよ」
沸き立つ中私は、コンテストのチラシを二つに折りたたむと、三人を横目に机横のごみ入れに捨てていた。