メガネを外したその先に
「ありがとう」


年頃の子供は、男女問わず大人に憧れを持つもので。


「…って、先生それだけ?」

「それ以外、何があんだよ」

「もっといろいろあるでしょ。相手はどんな人なの?とか、どこで知り合ったの?とか。」


でも、誰しもが皆、いつしか気付く。

憧れは憧れにしか過ぎず、“恋”ではないのだと。


「どんな奴なんだ」

「職場の先輩なんだけど、私の10歳上だから先生より年上だよ。仕事できるし優しいし、ちょっとドジなところもあるけどそれも可愛いんだよね。」
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