メガネを外したその先に
「子ども扱いしてたらこんなことしない」


そう言って、膨らませていた希のタコ口にそのまま再度キスを落とす。


「きゅ、休憩するって言ったのに…」

「そうだっけ」


ほんの少し触れただけで、真っ赤に染まる白い肌があまりに眩しい。

中高生かと突っ込みたくなるような淡く甘い時間は、俺の胸の奥を燻る。


そこに、理屈や計算はない。

ただ目の前の彼女に引き寄せられて、そのぬくもりに気付けば夢中になっていた。
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