メガネを外したその先に
「やっぱり」

「やっぱり?」

「わかりやすすぎ」

「そんなに顔に出てた?」


小鳥遊くんの言葉に、両手を頬に添える。


「見てれば、わかります」


ふと足を止めた小鳥遊くんが、頬に手を添えていた私の手の上に自分の手を重ね合わす。


「…ムカつく」


ポツリと紡がれた言葉が予想外で、返す言葉を失う。
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