メガネを外したその先に

glasses16

「駅まで一緒に帰りません?」


バイト終わり、更衣室を出たら先日と同じように小鳥遊くんが立っていた。

若干の気まずさを抱えながら首を縦に振り、小鳥遊くんと並んで駅までの道のりを歩く。


「この前は、すみませんでした」


先に口を開いたのは、小鳥遊くんだった。


「私もごめん、強く言い過ぎた」


お互いの真っ直ぐな謝罪の言葉に、張り詰めていた二人の間の空気が軽くなる。


「…で、先生とは付き合い始めたんですか?」

「うん、お陰様で付き合うことになりました」
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