【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!


 え、ええい、ままよ! 私には時間がない。この猜疑心たっぷりのエバンにベアトリスを信用させることは多分難しい。それよりも、楠本容子を信用してもらうほうが、いくらかマシそうな気がする……!

「わ、私、全部本当のことをしゃべります……! だ、だから、エバン様も私のことを信じて、ち、力を貸して欲しい! そ、そのためなら、私なんでも言うこと聞くから!」

 エバンが口を閉ざし、再び値踏みするように、じっと私を見る。

「……なんでも、だと?」

 エバンの瞳がキラリと光った。
 




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