【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!
「と、とにかく、私には時間がないの……! 二か月後にはCRY BABYの、ツノ様のライブがあって、私は絶対にそこへ行かなきゃいけないの。だから、どうしても、王宮の大階段に行きたい!」
「ふんっ……。記憶を取りもどすために行きたいのではなかったのか? 早速嘘がひとつバレたな」
「そ、それは……。た、確かにそれは認める。だって、私がベアトリスじゃなくて別の世界から乗り移った別の人格だなんて言って、信じてもらえると思わなかったんだもん……。だけど、もうなにひとつ嘘はない。本当だよ」